銭湯の歴史

最近、また銭湯が見直されてきました。各家庭の内風呂が普及した昭和40年代から銭湯は徐々に減少してピーク時の1/10にまで減ってしまったようですが、若者が行きやすい造りにしたり経営を工夫したりとまた銭湯が注目されています。スーパー銭湯や温泉は相変わらずの人気ですし、ただ単に汚れを落とすだけではなくて、日本人にとって『銭湯』や『公衆浴場』は大切な一つの文化なのだと実感します。数年前になりますが、都内の子供の頃に通っていた銭湯(家に内風呂があったのですが、時々行っていました)の前を通ったら破風造りの入り口が残っていて、感動しました。その時は残念ながら時間が無く、写真を撮って帰ってきただけなのですが、今度入りに行こう!と思って調べたら、もう無くなっていたようです、、、。ショック(泣)。

そんな大好きなお風呂屋さんの歴史についてです。

日本の大衆浴場の起源は奈良時代、奈良の大きな寺院です。僧侶は修行の一環として心身を清めるために沐浴をします。大勢の僧侶を抱える大寺院では僧侶たちが一度に入れる大きな浴場が必要となり、寺院の一角に大浴場を設置したのが始まりと言われています。それが中小寺院にも広まり、さらに僧侶以外の一般の人々にも開放され、それが銭湯となり、庶民に大衆浴場の文化ができました。

江戸の湯屋の始まりについては三浦浄心の『そぞろ物語』(寛永18年=1641年)に、天正19年(1591年)伊勢與一という人が銭瓶橋(ぜにかめばし)のほとりに風呂を立てた、との記載があります。現在、銭瓶橋は現在無くなってしまいましたが、日本橋の辺りにありました。全国から江戸城築城の建材が日本橋川を上って運ばれ、銭瓶橋周辺で陸揚げされたので周囲には町屋敷や商店、遊女屋も出来、多くの人々で賑わっていました。一仕事終えた人々が風呂に入りたくなるのは人情。ここに風呂屋ができたのは当然のことだったのでしょう。この湯屋、風呂の中は「息がつまる」「目も開けられない」と記されているので、蒸し風呂だったようです。風呂代は永楽一銭(永楽銭は寛永通宝が作られる以前、明より輸入した通貨)と記されています。

元々湯屋は混浴でしたが、寛政3年(1791年)寛政の改革で混浴禁止令が発令されたので、文化文政期の湯屋は男湯女湯に分かれています。男女二つの浴槽を持つことが出来ない小さい湯屋では昼間は女湯に、夜からは男湯にと時間で分ける湯屋や、女湯専門、男湯専門の湯屋もありました。また近くの湯屋同士で相談し、女湯にする日を決めるなど工夫して営業していました。

でもきっちり男女で分かれているのは江戸市中ばかり。江戸市中を出ると「入り込み湯」といって混浴の湯屋がほとんどでした。また、大坂では湯船だけ男女に分かれていて、入り口から洗い場までは男女一緒の湯屋もありました。

CGでは江戸時代後期の湯屋を再現していますが、この時代に現在の銭湯の原型がほぼ出来上がっています。

江戸時代の湯屋についてkindle版「浮世風呂」に美しい高画質3DCGとともに詳しく紹介しています。

桂三木助師匠の独演会

7月11日に落語家、五代目桂三木助師匠の独演会に行ってきました!師匠の独演会ではオープニング映像を流す演出を以前からやられていて、今回、中村のCGを使用して頂きました。伝統芸能とのコラボが実現しました!!

伝統的な落語なのになぜCGなのか?というと、伝統的であるが故に、時代背景が古くて噺を聞いても状況が良くわからない方が年々増えていっているので、より分かりやすく、落語の話からその世界をイメージし易くするために江戸の映像を流したい、という事でした。特に若い方は、昔のように時代劇をテレビで見る機会も少ないので、余計に落語の世界を理解するのが難しくなっているのを師匠が実感しているそうで、映像を活用し、より落語を楽しめるよう、演出されています。

そして今回、よりリアルな江戸の町を求めて、師匠から直接ご連絡頂き中村の作品を使用していただきました。
内幸町ホールでの公演で、ホールにある機材が古いのであまり綺麗に上映できないかもしれません、とおっしゃっていたのですが、拝見しましたら、舞台いっぱいの大きなスクリーンに想像以上に綺麗に投影していただき感激しました!映像制作会社の方々とホールのスタッフの方々、師匠のこだわりのお陰です。感謝感謝です。


上映内容は日本橋、長屋、吉原のcgを映像制作会社の方にいい感じに編集して頂き、オープニング映像として上映していただきました。またこの日の演目「紺屋高尾」に合わせ、花魁高尾の姿を幼少期から花魁に変化するシーンをメインに吉原での出会いの様子をエンディングに上映して頂きました。

この日の師匠の演目は1本目が「だくだく」と2本目が「紺屋高尾」でした。「だくだく」は長屋が舞台のおちゃめな長屋の住人と泥棒の爆笑のやり取りで、初心者の私にも分かりやすく、大笑いさせて頂きました。
2本目は上記にも書いた映像を使用した演目です。吉原を舞台にした「紺屋高尾」は1番人気の花魁高尾と職人の若者の3年にわたる恋の物語で、しっとりとして深いお噺で、落語=笑い、という認識しかなかった初心者の私は目からウロコ!なるほど、こういう世界があるんだと、その世界観に引き込まれました。


前座の金風亭杏寿さんの落語も現代の話題も入れてアレンジされて面白かったですし、米粒写経さんの漫才も爆笑でした!漫才もライブは初めてなので迫力があって楽しかったです!!次回も楽しみ!!

師匠の今後の講演などは公式ページからご覧下さい。次回の独演会でもCG映像が流れますので落語と共に映像もお楽しみください。

五代目桂三木助公式ホームページ

イラストACとAdobe stockにイラストをアップした結果

イラストや写真の素材サイトに作品をアップしています。イラストレーター会員になって数年経っての感想と実態を載せてみようと思います。

仕事の合間に描いたイラストで少し収入を得たいと思ったのがきっかけで始めました。こういうサイトの良いところは一度アップするとずっと収入になるところです。(収入になれば、の話ですが、、、)ちなみに、こちらは江戸のCGではなく、私のイラストの話です!!CGは素材サイトにはアップしていませんし、その予定もありません。

Adobe stockで一番人気の北斎+鳥獣戯画

私がアップしているサイトは、代表的な素材サイトのイラストACとAdobe stock。
イラストACは日本のフリー素材の最大手ですね。イラスト専門のイラストACや写真専門の写真AC、デザインAC、シルエットAC、動画ACなどもあり、非常に便利です。デザイン制作の際には、ダウンロードユーザーとしてイラストや写真をバシバシダウンロードして使わせてもらいます。1日にダウンロードできる回数や検索回数が限られているので、私は有料会員になっています。

無料イラスト【イラストAC】

Adobe stockはあのAdobeの有料の素材サイトです。イラスト、写真、動画、CGなどがダウンロードできます。アメリカのサイトで世界マーケットなので規模が大きく高品質の作品が多いです。日本人や日本っぽいものよりも、外国人の写真や海外の風景、アメリカっぽいものを求めている方にはこちらがオススメです。

Adobe stockは高品質で有料ですが、無料体験もできます。Adobe stock

イラストACにアップした結果

イラストACには2018年からイラストをアップしています。初めてアップするのにどのサイトが良いのか調べた結果、私も日頃から利用している有名で最大手のイラストACとAdobe stockで悩みました。イラストACはアクセス数が多く、無料のためダウンロード数が伸びやすいのですが、1ダウンロードの報酬は約4円と安い!Adobe stockはその10倍にはなるそうですが、こちらは有料なのでダウンロード数は伸びないらしい。Adobe stockはクオリティも高そうだし、審査も厳しそうなのでとりあえず初めて登録するにはハードルが低くて始めやすい、イラストACを選びました。ちなみに両サイトに同じイラストをアップすることは可能です!

同じようにイラストをアップしている方のSNSなどを色々読み、とりあえず100点、イラストをアップするのを目標に始めました。サイトで人気のイラストレーターさんを見ると分かるのですが、みなさん数千単位のイラストをアップしています、、、。もちろん数だけでなく、センスも良いからダウンロード数が伸びるのですが、とはいえ単価が安いのですから、数、大事です。素材サイトなので、どこかのデザイナーさんが必要に感じるイラストをアップするのが大切。汎用性が高く、センス良く、と言うのは簡単だけど作るのはやっぱり難しい。私はそんなに絵も上手くないし、、、。また、どんなイラストが人気になるかは試してみないと分からない。人物が売れる、と言う方がいたり、人は売れない、アイコンが良い、と言う方もいたりと、さまざまです。試行錯誤をして人気のイラストレーターさんのページを見て落ち込んだりしながら、昔描いたイラストやケーキとか野菜、動物なんかのイラストを2018年に順次56点アップしました。これが売れない、、、。いまだにダウンロード数が0のイラストも2点くらいあります。1桁台も結構ある。少し売れたのは鷹のイラストとデザート系のイラストですね、、、。その後、少々メゲまして、放置。ダメ人間です。コロナが始まった2021年あたりから仕事が暇になってしまい、空いた時間でイラストを描き始めました。このブログにも載せたのですが、大好きな北斎の浮世絵を描いたり、鳥獣戯画を描いたりしていたのでそれを載せちゃおう!とACを再開。久々にマイページを見たら意外とダウンロードされてる!ちょっと希望を持って、和をテーマに年賀状や小紋など、60点くらいアップしました。この年にアップしたイラストでやっとダウンロード数が伸びました(泣)。

イラストACのマイページです。ご覧ください!

ある程度ダウンロードされたら、換金申請をします。イラストACの1ダウンロードの単価は現在4.36円(管理ページではポイント表記になっています)。そして5000円(5000pt)からしか申請はできません。でもせめて10000円になってから申請しようと、10000ポイントになるまで待ちました。10000円分にするには1ダウンロード4.36円なので2293ダウンロード必要です!単価は上がっているらしいですが、なかなか厳しい数字です、、、。通常のダウンロードと、商品化にイラストを使用してもらう「ライセンス契約」もあり、こちらは2000ptもらえます。ライセンス契約は小紋のイラストで1回頂きました。スマホケースになったようです!と言うことで、2022年と2024年に一度づつ、合計2回換金しましたが、まあ、お小遣い程度ですね、、、。あと、換金申請してから不正などの審査があり、これに結構時間がかかります。1ヶ月くらいでしょうか。

ちょうど卯年のタイミングだったので、ふざけたうさぎの年賀状をアップしたら好評でした。

昨年はダウンロード数が伸びませんでした。コロナが開けて忙しかったのでイラストを全くアップしなかったのが原因と思われます。またもや放置、、。やはりイラストをアップし続けるのは大事です!検索されヒットしないと見てもらえませんが、なんと12万人もイラストレータ登録されていて、イラスト数もかなりの数になるので、見てもらうことが難しい状況です。でも新作は必ずサイトトップに掲載してもらえるし、新着順に検索してもらえれば見てもらえる可能性が上がります。今年はまた描かないと!(もう6月だけど、、、)。

イラストレータは年々増えて12万人ですが、ランキングが出ていまして、私は今年は4000番台をウロウロ。昨年は3000番台をウロウロしていました。厳しい、、、。ある程度の収入を得るには1000番以内、top100に入らないと厳しいですね。

Adobe stockにアップした結果

Adobe stockには2022年コロナ禍の時期に登録しました。イラストACで人気の浮世絵と鳥獣戯画のイラストをアップ。10点のみです。審査が厳しいとどこかで見たような気がしましたが、厳しいと言うよりも時間がかかります。現在も申請中の作品が何点かあるのですが、最大8週間かかるそうです、、、。クオリティで落とされるかどうかは分かりません。そして事前に調べていた通り、ダウンロード数は伸びません。今月までで86ダウンロードです。ですが、単価が良いんです!!Adobe stockは有料サイトで、ダウンロード会員の契約が何種類かあるのですが、その契約の33%が報酬になります。私の場合、計算したら1ダウンロード平均約0.88ドルです。アメリカの会社なのでドル換算です。現在円安ドル高なので、1ドル157円で計算するとなんと約138円!!おお〜〜!!大体こちらも10000円くらいになったし、いつまで円安が続くかわからないので、報酬を換金することにしました。

Adobe stockのマイページです。

ここで、ちょっとめんどくさい。イラストACは銀行口座を登録すれば、審査を経て、入金されるのですが、Adobeはアメリカなので海外からの送金になります。なので、PayoneerかPaypalを通して送金しないといけません。海外送金とかやったことないので、こちらも初心者で全くわからないのですが、登録しないと報酬を得られません。

PayoneerとPaypalは共にオンライン決済サービスです。海外送金が簡単にできます。Paypalの方が古くからあり、誰でも気軽に利用できるそうです。Payoneerはビジネスにオススメのようで最近はこちらの方がセキュリティとか評価が良さそうなので、Payoneerにしようと思い、登録をしました。個人情報を入力後、本人確認書類を提出するのですが、運転免許証かパスポートの二択でした。実は両方とも持っていないので、マイナンバーカードを使用したいのですが、NGでした。日本の事情に対応してないのか〜。できないものは無理なのでPaypalで再度登録。こちらはマイナンバーカードの使用が許可されていたので、無事登録完了。日本人に優しいですね。Adobe stockに換金申請をして、無事入金されました!Paypalに入金されたら、登録しておいた自分の銀行口座に入金して完了です。手数料が取られてしまいますが、300円くらいでした。ちょっと面倒ですが、これも勉強です。不慣れなせいでちょっと時間が掛かりましたが、一度手続きしてしまえば、次回からは簡単で数日で入金されます。

イラストACとAdobe stockどっちが良かったか

結論から言うと両方やって正解でした。イラストACは気軽にできたので、初心者のハードルが低く、途中サボったりしたものの、継続できたのは良かったと思います。少しずつでもダウンロードされているとやる気にもなります。そのおかげでAdobe stockを始められた気がします。でも収益を考えるとAdobe stockの方が断然おすすめです。もしイラストACと同じ数ダウンロードされたら?と計算したら愕然としました、、、。立派な副収入になります。今後はAdobe stockのイラストの点数を増やして、収益を上げたいと思っています!どちらにしろ多くの方に気に入ってもらえるイラストを作らないといけないので、コツコツ頑張ります!

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第二弾Kindle出版「浮世風呂」出版しました

やっと第二弾のKindle電子書籍「浮世風呂」出版いたしました。

前回から半年掛かってしまいましたが、今回は江戸時代後期のお風呂屋さん「湯屋」のCGに詳しい解説を添えております。ということでこちらの解説を書き、編集をするのに時間が掛かりました。第一弾の「江戸城」はCGを写真集のように見て頂ければ良いのではないかと思い、文章は極力減らしたのですが、やはり、作品を楽しんでいただくためにも解説は必要、という事で、今回は頑張りました。

日本人は風呂、銭湯、温泉が大好きです。そのルーツ、江戸時代後期の銭湯を精密に製作した3DCGと解説で、当時の湯屋の様子が分かる1冊になっています。江戸の湯屋は単に体を清潔に保つためだけではなく、人々の交流の場、癒しの場で、大切な江戸文化の一つでした。また、歴史CG作家 中村宣夫は25年以上、江戸の町を作り続けていますが、その原点は湯屋です。式亭三馬の「浮世風呂」の世界を再現したCGが初めての作品です。CG作品が江戸の町へと広がる始まりの作品をご覧ください。

目次

銭湯だけでなく、江戸時代の内風呂や将軍の風呂、遊郭の風呂まで掲載しております。是非ご覧ください。

編集後記・・・半年ぶりの出版なので、電子書籍化するのも若干忘れており、前回出版した時の自分で書いたブログのページを見て思い出しながら作りました。原稿をjpgにするまでは良いんですよね。いつもやっている作業なので。Kindle Comic Creatorになった途端、忘れているんです。若干バタつきつつも出来たのでAmazonにアップして販売したら、早速2つミスに気がつきました、、、。一つは対象年齢の表示が間違えていた事、こちらはKindle direct publishingの管理ページで簡単に直せます。ただ再認証してもらわないといけないので若干時間が掛かります。一度アップするとAmazonの許可が必要になってくるので、アップする前によく確認しないといけないですね、、、。もう一つのミスは、スマホで見ると縦横の回転をしないのでとても見にくい、、、。こちらは大問題です。私のスマホのせいかと思ったら、どうもそうじゃないらしい、、、。Kindle Comic Creatorで作る際の設定で、横向きに固定していたせいだと思うので、作り直しまして、再度データをアップし直し、認証もすぐ来て無事(?)販売されました。

鬼滅の刃 柱稽古編

鬼滅の刃柱稽古編が始まりました。
今回はいよいよ佳境に入る前の序章的な感じでしょうか。オリジナルストーリーも多めで、それぞれの柱のエピソードが見れそうな展開で楽しみです。


制作会社のユーフォーテーブル様とは「鬼滅の刃」よりも前、「刀剣乱舞」からお世話になっているので、もう6〜7年くらいになるでしょうか?
中村のCGは純粋に日本家屋なので、それを動くアニメに使用してもらっているわけですが、どの様な工程を経て鬼滅の世界に作っていっているのでしょう。CGを動画にするのはかなり大変な作業なのでそれを考えると、アニメの技術はすごいなといつも思っています。CGの技術と昔ながらのアニメ制作の技術を合わせて素晴らしい躍動感のある作品にしているんでしょうね。と、色々楽しみに今回も観たいと思います!

大吉原展

東京芸術大学美術館で開催中の大吉原展に行ってきました。

吉原を題材にした絵画を中心に展示されています。浮世絵、肉筆画と充実した展示でした。また、精密に制作された模型も見応えがありました。
特に美しかったのは肉筆画です。吉原というと浮世絵のイメージがあったので、大きなサイズで美しく彩色された作品に魅入られました。看板になっている絵も喜多川歌麿の肉筆画「吉原の花」という作品で、これを見れただけでも行った価値があると思いました。歌麿の作品の素晴らしさを再認識しました。

またこれだけ纏まって吉原の絵画が見られたのも資料的にも面白く、吉原の世界を堪能できました。もちろん図録も購入し、今後の活動に活かしたいと思っています。これだけ纏まった書籍ってなかなかないですよね。展覧会の図録はほんと助かります。


良い展覧会でしたが、春画が展示されていなかったのが意外でした。春画展では無いものの、吉原と春画は切り離せないと思うので春画も展示して欲しかった。といっても展示自体が難しいのかもしれませんね。18禁にするなどの配慮が必要になるのかもしれません。芸大美術館という施設ですし、やはりまだまだ春画の展示は難しいのかな。

寛永行幸をcg化〜その弍〜二条城天守

寛永行幸400年祭のためにCG制作を始めました。寛永行幸が行われた京都には当時の建築物が多く残っています。中村は、現物が残っている建造物は本物を見れば良いのでCG化する必要があるのか?という考えなので、今まで京都の町を再現することには消極的でした。しかし、今回、寛永行幸400年祭を開催したいとお話を頂き、CGで行幸の様子を再現し始めています。

こちらは二条城の天守です。1750年に落雷により焼失してしまいましたが、寛永行幸の時代には天守がありました。結構大きな天守で、石垣の下から見上げると迫力があります。京都は寺院と公家のまち、といったイメージで、武士のイメージがありませんが、京都に武士の象徴である天守があったら全く違うイメージだったかもしれません。

大きく美しい天守です

二条城を制作するにあたって二条城の図面と洛中洛外図屏風を参考に制作しました。出来てみると絵で見るのと全く違う印象です。特に日本画はそのままのものをそっくり映しとる、という絵画では無いので、CGにすると、なるほど、実物はこういう感じだったんだ〜とちょっと感心します。ちなみに塀の奥には御殿がありますが、人の目線からは見えません。そのための城壁ですね、、、。

こちらは天守と反対側の通り、堀川通から見た二条城。中央に天守が見えます。

寛永行幸は京都御所を出て中立売通を通り、堀川通を南下して二条城に入りました。3枚目のCGがその堀川通です。ここを絢爛豪華な公家と武家の行列が続いていたわけですね。

鬼滅祭 アニメ伍周年記念祭

昨日鬼滅祭に行ってきました〜!久しぶりの幕張メッセ、すごい人で他のイベントの波に呑まれ、会場を間違えそうになったりしながら到着。関係者入口から入ってイベント会場へ。

全く事前に調べないで行ってしまったのでとりあえずウロウロしていたらキャラの着ぐるみ写真撮影会が!すごい人でしたが並んで順番に前に出れるのでバッチリ撮れます!結構可愛い!

また、声優さんたちのトークショーも見られました!こちらは見られると思っていなかったのでラッキーでした!下野 紘さん、花澤 香菜さん、河西健吾さん、岡本 信彦さんのサイコロトークで、あの懐かしのライオン提供の番組の曲(なにが出るかな〜♪)も使われていて、懐かしい〜!

その他パネル展示やゲーム、各企業のグッズブースなどありました。2日目に行ったのでグッズは売り切れてるグッズも多かったです。

お土産は善逸のストラップにしました〜!

こちらこの春発売されるカップラーメン押さえるアレです。ちょっと欲しいかも

一番見応えがあったのは、やはりイラスト展示ですね。どれも綺麗ですごいな〜、プロだ〜、というのが素直な感想です。(馬鹿っぽい感想ですが)それと、アニメを作る工程が分かるような、ワンシーン動画です。手書きのスケッチ状態のアニメから、完成までの絵を切替えて見せてくれています。いずれも撮影禁止エリアなので会場に足を運ばないと見れないので、是非来年会場でご覧頂きたい!アニメの丁寧な制作工程が分かるし、クオリティの高さを実感します。優秀なアニメーターさんのお陰で良い作品が楽しめるんだと実感しますね。

大きなスクリーンに日論刀のディスプレイがありました。江戸の町や吉原CGとのコラボ!

関係者入口から入ったので最後に入口の門へ。

寛永行幸を3DCG化〜その壱

寛永行幸って知ってますか?私は最近まで知りませんでした。かなりの歴史好きの人か日本美術オタクじゃないと知らないですよね。その「寛永行幸」を知ったきっかけは、夫に「寛永行幸が400年を迎える2026年に大々的にイベントをやりたいので、その一環として『寛永行幸』をCGで再現しませんか?」というお話を頂いたからです。江戸日本橋が舞台の絵巻「熈代勝覧」の再現CGを制作していたのでそのイメージで京都の町も作りたいと思って頂けたようです。ちなみに夫は寛永行幸のことは知っていました。さすが歴史オタク。

「寛永行幸」とは寛永3年(1626年)9月6日、天皇が徳川将軍の京都での居城二条城に行幸したことで、5日間にわたる一大行事となりました。招いた将軍は大御所徳川秀忠と三代将軍徳川家光です。招かれたのは後水尾天皇、中宮和子(ちゅうぐうまさこ)と天皇一族です。※「行幸」とは天皇の外出を敬っていう語

武家に対する行幸は豊臣秀吉の聚楽第行幸以来約40年ぶりで、天皇家と徳川家の親密さをアピールしました。二条城では贅を尽くしたもてなしがなされ、京都市中では長い戦国時代の後、平和を享受する民衆が行幸に歓喜しました。残念ながら翌年に幕府の朝廷支配を告げる「紫衣事件」が起こり朝廷と幕府との軋轢が起こり、蜜月は終わりを告げてしまいますが、、、。

この歴史的な行幸について多くの記録が残っているそうですが、文献は正直、素人には読めないし、やはり絵画が当時の様子を知るには一番です。その中でも六曲一双の屏風にその様子が描かれた作品「二条城行幸図屏風」は圧巻です。と言っても現物は京都にあるので気軽に見に行けない!なのでまた本で楽しみます。

こちらの本はとても分かりやすく、見やすく書かれていて非常に参考になりました!

寛永行幸を描いた屏風はいくつか残されていますが、泉屋博古館所蔵の「二条城行幸図屏風」は御所から中立売通を行き、堀川通を南下して二条城に入城するまでの様子が描かれています。当時の煌びやかな行列の様子や、民衆がこの行幸を楽しみにして桟敷席を作り、飲み食いしながら見物している様子が描かれており、お祭りのように楽しまれていたのが伝わってきます。

六曲一双の全体図。かなり良い良い状態で残されています。現物が見たい!

参考文献:『二条城行幸図屏風の世界 天皇と将軍華麗なるパレード 』泉屋博古館編集 発行:株式会社サビア 発売:論創社

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その寛永行幸400年の節目となる2026年に、「平和」や「文化」を考える祭典「二条城・寛永行幸四百年祭」を、京都で開催します。祭りを盛り上げるべく、こちらの本を参考に現在CG製作中!流石にこれだけの広さがあると大変です。後日途中経過もご報告します!

https://livinghistory-kyoto.com

二条城・寛永行幸四百年祭のためのクラウドファンディングもやっています!

鬼滅の刃 絆の奇跡、そして柱稽古へ

鬼滅の刃ワールドツアー「絆の奇跡、そして柱稽古へ」を劇場で観てきました!前半は「刀鍛冶編」の最終回を、その後から次回作の「柱稽古」編を上映しました。

来場者に配布されるパンフレットです!

「刀鍛冶編」はテレビで観ていましたが、やはり大画面で見ると迫力が有って面白いですね。

後半の柱稽古編はコミカルなシーンも随所にあって面白かった!私的には鬼滅の刃の話全体の中で一番初めの鬼殺隊になるまでの修行のシーンが一番好きなので、今回の「柱稽古編」は修行シーンが多いのでは、と期待しております。人として成長していく過程が面白いのか、目標に向かって鍛錬していくシーンが好きなのか。バトルシーンが実は苦手なので、このシリーズは特に楽しみなのでテレビシリーズが待ち遠しいです!!