江戸絵画の華展

『江戸絵画の華』展に行ってきました!と書こうと思っていたら、もう2月!1月10日に予約をして行ってきたのですが、日々色々な事に追われ、あっという間にひと月経ってしまいました。

今回は伊藤若冲の「鳥獣花木図屏風」を目的に行ってきました。本当は2年前に企画されていた展覧会ですが、コロナで延びてやっと今年お目にかかれました!

この展覧会は2019年にアメリカのプライス財団の日本画コレクション約190点が出光美術館のコレクションに加わりました。その中から約90作品を第一部と第二部に分けて展示公開しています。現在は第一部公開中です。

若冲の作品だけでなく他の作品も素晴らしく、これらの作品が日本に帰って来た事は本当に嬉しい。出光美術館には感謝しかありません。今回お目当ての「鳥獣花木図屏風」も、アメリカにあったので直接見る機会は無いかも、と諦めていました。本当に嬉しい。日本は戦争や震災もあったので、その期間アメリカで大切に保管されていたから今でも良い状態のまま作品が残っていたと思うと、エツコ&ジョー・プライス夫妻にも感謝です。そして審美眼の高さに感服します。

その「鳥獣花木図屏風」。いつも若冲の執拗なまでの細密描写には驚かされますが、この作品は同じ細密でも全く違う作品です。タイル状の升目を延々と描き、多くの動物と草木を描き、更に周囲に額縁の様な同じモチーフを描いています。今ならコピペで一瞬ですね〜。若冲の絵に対する執着、パワーを感じました。動物彩絵の羽の一つ一つを描く緻密さとは少し違って、新鮮でした。これを江戸時代の人が描いたなんて。この絵を見るといつもゴーギャンやアンリ・ルソーの「夢」を思い出します。もし彼らがこの絵を見たらショックを受けるのでは無いでしょうか、、、。

伊藤若冲「鳥獣花木図屏風」江戸時代 18世紀  六曲一双 紙本着色 168.7×374.0cm
江戸絵画の華展カタログより

若冲も他の作家と同じように工房を持っていたようで、弟子たちと共に制作していたらしいことが近年の研究で明らかになっているそうです。これだけの作品を一人で手掛けるのは難しいですから当然と言えば当然です。コピペ出来ないですからね〜。以前から思っていたのですが、工房で弟子と共に作品を作っていても弟子が育つ工房と育たない工房があります。狩野派や浮世絵の歌川派などは多くの有名な弟子が生まれていますが、若冲や又兵衛、北斎も弟子を取っていたのにその弟子は有名になりませんでした。個性の強すぎる師匠は弟子を育てるのには向かないのでしょう。好きな作家ばかりですが、、、、。

また元々この絵画は日本間に飾られていた、というのも新鮮です。現在は美術館の展示ブースのガラスの奥にありますが、元々はどこかの、多分京都の武家か豪商の御屋敷にあったはずです。畳と襖の部屋にこの屏風!サイズも大きく迫力があります。ぜひそのシチュエーションで展示して欲しいものです、、、。

ちなみに今回の展覧会は予約制ですので、ゆっくり見られて大満足です!人混みの後ろからチラッと見える、なんて事はありません。余裕を持ってじっくり見られます。出光美術館の貫禄を感じます。第二部も予約しないと!

「江戸絵画の華展」出光美術館2023年1月7日〜3月26日

岩佐又兵衛

江戸初期の画家、岩佐又兵衛勝以については3回目になります。

9月に行った「日本美術をひも解く」展で又兵衛の絵巻「をぐり」を久しぶりに鑑賞したら、やはり素晴らしくて、国宝が居並ぶ中、ダントツ!と思い(主観です)その後又兵衛の絵巻の図版を数冊購入しました。

又兵衛の絵画は緻密かつ躍動感があります。その人物は表情豊かです。絵巻は当時、漫画のようなアニメのような存在で、詞書(ことばがき)で物語を語り、そのシーンが描かれています。又兵衛の絵巻には絵に勢いがあり、かつ、一つ一つのディテールは細かく、細密です。また陰を描いている箇所もあり、立体感もあるので、絵だけ見ていても次の展開がどうなるんだろうかと引き込まれます。このような、躍動感があり、かつ極彩色な絵巻は少ないのではないでしょうか。

牛若丸の母、山中常盤の息絶えるシーン。
母の瀕死の表情と、宿の主人夫婦の切ない表情。
山中常盤の牛若丸が盗賊を仇討ちするシーン。
戦国の世を生き抜いた又兵衛。血生臭い。

細密画といえば若冲ですが、若冲は「動物彩絵」に代表されるように動植物を好んで描いてましたが、又兵衛は人物。人に対する、愛なのか憎しみなのか、執念なのか、そのエネルギーをさまざまな人物のさまざまな表情、行為を描くことに向けている。人間臭い、ドロドロした感情も見える。又兵衛の最大の魅力がその人間の情感を描いているところだと思います。

先日、「川越仙波東照宮の特別公開」に行ってきました。仙波東照宮は重要文化財ですが、その拝殿には又兵衛の「三十六歌仙額」があります。この作品の裏書から半ば伝説的だった浮世又兵衛が岩佐又兵衛であり、勝以である事が証明され、又兵衛研究が進んだ重要な作品です。

今回の特別展では本殿と御神体(家康公)や拝殿内部と共に「三十六歌仙額」全作品も一緒に公開されました。普段は「埼玉県立歴史と民族の博物館」に収蔵されているのですが、仙波東照宮のものです。現存する作品数の少ない岩佐又兵衛の代表作の一つが川越にあると思うと嬉しいし市民としては誇りに思います。

「川越仙波東照宮の特別公開」なのでメインは東照宮そのものですし、博物館の展示のように見易く展示されているわけではなく額が掛かっていたのを再現しているので、高い位置に展示されているし、ライトも無いので鑑賞するにはちょっと見にくいのですが、本来の作品のあるべき姿を見られました。又兵衛も完成した時、同じように眺めたのかなと思うと感慨深いです。

本殿 内部と御神体が公開されました。
拝殿 内部に又兵衛の三十六歌仙額が飾られています。

ちなみにこの作品は寛永15年に火災で消失した仙波東照宮の復興のために依頼されたのですが、又兵衛の筆が遅いのか、忙しかったのか、まだ出来ないか、と督促状が残っているそうです。

そんな「三十六歌仙額」ですが、又兵衛の特徴の豊頬長頤(ほうきょうちょうい=頬がふっくらして、唇の下から顎にかけて長い)の姿で、細部まで緻密に描き込まれています。歌人の肖像画らしく静的で、絵巻や洛中洛外図屏風に比べると少々物足りない感じはしますが、毒々しさが抑えめで上品な作品です。

この作品は寛永17年(1640年)、又兵衛62歳の時の作品です。その10年後の72歳、江戸で亡くなっているので、晩年の作品ということになります。

小紋雅話

山東京伝作の「小紋雅話(こもんがわ)」という小紋の図案集のデータ化を試みました。

「小紋雅話」は寛政二年(1790年)蔦屋重三郎により出版された小紋模様見立絵本です。山東京伝の小紋集は好評だったようで、天明4年(1784年)「小紋栽ざい」、天明6年(1786年)「小紋新法」に続き3冊目に出版されたのがこの「小紋雅話」でした。

江戸の人は洒落好きだったので洒落の効いた風変わりな小紋です。実際にこの柄の着物が作られていたのかは分かりませんが手拭いや小物にするのは楽しそうです。

山東京伝(1761年〜1816年)は年齢的には葛飾北斎の1歳年下。浮世絵、読本、絵本の全盛期に戯作者、浮世絵師として活躍しました。浮世絵師としての名は北尾政演。寛政の改革のため、小紋雅話が出版された翌年の寛政三年には洒落本が禁令を犯した罪で手鎖50日の処分を受けています。しかし、その後も蔦屋重三郎と組み、多くの作品を残しました。

小紋雅話は江戸人の豊かな発想力と笑いを求める明るさ、大らかさが詰まった図案が156案描かれています。その図案を全てベクターデータ化しました。資料が古く鮮明では無いため、私の解釈でのデータとなりますのでご了承ください。順次illustACにて無料配布致しますので是非、風変わりな江戸小紋をお楽しみください。

『天竺にてはかんなクズを見て字を作し、オランダにては牛の涎を見て字をなす。唐の蒼頡(そうけつ)は鶏の足跡を見て、字を作りたると聞ゆ。われはまた犬の足跡を見て梅の花と見たて、書なるか、字なるか。いっこう分からざる物数十を作し、名付けて小紋雅話という。これももんがぁの類いにして、いずれ怪しかるべし。』〜小紋雅話叙

参考資料:「滑稽本集」日本名著全集刊行会刊

ダウンロードはこちらから  → illustAC

読書の秋

最近、矢島新著「日本美術の核心」という本を読みました。日本美術のオリジナリティについての著作ですが、とても面白かったです。

以前友人に、「日本人は西洋画のように写実的に描けなかったのかな?」と言われたことがりました。確かに遠近法とかの観念が無かったし、写真のようにリアルな絵画は日本画にはほぼ有りません。でも以前紹介した渡辺崋山のように写実的な人物画があるし、応挙の昆虫のスケッチなんて図鑑のようです(それ以上に美しい)。仏僧の木彫などには動き出しそうなリアルな作品もあります。それに、写実的かどうか以前に美しいものは美しいし、写実的じゃなくても面白い。と言っても、確かに江戸時代の西洋画風絵画でも遠近法はまだ未完成で不恰好だし、未熟にも見えてしまう。日本画の良さをどの様に説明したらいいのか上手く話せずモヤモヤと胸に残っていたのですが、この本の中に解答があってスッキリ!

西洋の絵画が現実をリアルに写す方向に芸術の世界が向かったのに対し、日本は美を表現する方向に向かったため、現実の世界と違くてもそれに重きを置いてこなかった。その結果としてデザイン性の高い作品が生まれていった、ということでした。

写実的ではない、イコール下手では有りませんし、写真の様に写実的だった西洋画が抽象画に方向転換したのは浮世絵の影響です。日本画は抽象画とも言えますから、浮世絵に衝撃を受けた印象派の画家たちが抽象画に向かい、現代アートまでの変革の道筋が出来ました。写実的=美という概念をぶち破ったんですね。

ヨーロッパが大航海時代以降、世界の覇者となったために西洋の(キリスト教的)価値観が世界に広まり、それ以外は野蛮だ、といった風潮になってしまったので絵画に限らず西洋的価値観で全てのものを見てしまうようになりました。その為にそれ以外の国々の文化への理解が乏しくなってしまったけれど、逆に西洋の画家が東の外れの国の絵画に衝撃を受け、芸術表現を大きく変えることになったのはとても面白いことです。自分達と全く違う文化を受け入れられる芸術家は度量が大きいと思います。というか度量の大きく柔軟な芸術家が世界を変えていくんだな〜と思います。

また、日本で印象派の絵画が人気なのは日本人として親近感があるからだと考えると納得がいきます。印象派以前のキリスト教の絵画や王侯貴族の絵画よりも日本のエッセンスが入った印象派の絵画は肌で理解できるのでしょう。

少し話がズレますが、私は西洋画では印象派よりも中世の作品が好きです。ギリシャの均整がとれた時代とルネサンスの間の、暗黒時代とも言われたキリスト教が支配していた時代です。なぜ好きかというと、とてもデザイン的で面白いから。写実的な観点から行くと下手ですが、平面でどの様に必要な宗教的要素が描けるのか工夫した結果、面白い絵画が生まれた様に思います。勉強不足で西洋中世画について多く語れませんが、金も多用していて、やはり日本画との共通点があるように思います。(今度詳しく調べてみよう!そうか、だから中世画が好きだったのか。)随分前ですがイタリアに行った時、ボローニャにある中世絵画の美術館に寄ってきました。やっぱり美しく面白い絵画でした。イタリアでもあまり人気がないのか、他に鑑賞している人はいませんでしたが、、、。

そのほかこちらの著書では世界の芸術の中心となった国(仏伊中など)の周辺国(日本も中国の周辺国)の文化や日本の素朴絵(かわいい絵)などについて書かれていて、興味深かったです。かわいい絵はまさに現代の漫画や様々なキャラクターに結び付きます。

文章も読みやすく日本美術の本質的な流れが分かりやすく書かれていて、芸術&読書の秋にぴったりの本でした。

日本美術の核心 周辺文化が生んだオリジナリティ (ちくま新書 1633) [ 矢島 新 ]

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日本美術をひも解く

現在開催中の「日本美術をひも解く〜皇室、美の玉手箱」展に行ってきました。8月6日から9月25日まで開催しているのですが、前後半で展示内容が変わるため、9月の展示を観に行ってきました。

東京芸大美術館で開催されているのですが、その日は丁度芸大祭も行われていて、上野がとても混んでいました。芸大の入口には行列が出来ていてビックリ。と思ったら、「美術館の方はこちらにどうぞ」と言われ、すんなり入場できました。あの列は芸大祭に入場する方の列だった…。チケットを購入するのに少し並んだので、オンラインで買えば良かったと後悔しつつ、10分程度並んで購入し、早速会場へ。

結構混んでいて、教科書でお馴染みの国宝「蒙古襲来図」や伊藤若冲の「動植彩絵」など(こちらも昨年国宝になりました)は展示物の前に行くのに少し時間が掛かりました。今回はその伊藤若冲の「動植彩絵」が観たくて行ったのですが、人に負けてしまい、へばり付いてガッツリ見られなかったのが残念。一部が原寸大で印刷されている若冲の図版「100%若冲」をよく見ているのですが、どうしても若冲は細かい技法が魅力なので近寄ってじっくり細かいところまで見たくなってしまうんですよね。絵の目の前に行くのにメゲて人混みの後ろから絵全体を視界に入れると、印象が若干変わります。細部を見ていると、神経質なまでに緻密で若冲の緊張感が感じられるのですが、全体を見ると、穏やかで静的な印象を受けました。

若冲を見に行ったのだけれども、1番のお気に入りは、やっぱり(?)岩佐又兵衛「をぐり(小栗判官絵巻)」でした。一部しか見られないのがとても残念なぐらい面白い絵でした。江戸初期の絵画には珍しい陰が描かれ、建物も人物も細部にまでこだわって描かれていて興味深かったです。原寸図版『100%又兵衛』を作ってくれないかな。でも岩佐又兵衛はまだマイナーな画家なんですね。この作品にはそんなに人が群がっていなかったのでじっくり観られました。良いのか悪いのか…。

西之門 にいだしぜんしゅ

またまた老舗の日本酒です。長野県松本にある善光寺西之門にある「西之門よしのや」の「西之門」です。息子が都内のデパートでオススメされて買ってきました。良い買い物ですね。日本酒は種類が豊富なのでお店の人の言うことを聞いていれば間違いない(はず)。

購入したのは純米吟醸。要冷蔵なので冷やしていただきます。ん〜美味しい!もちろん美味しいのしか紹介しませんけど、爽やかで飲み口が良く、進みます!あっという間になくなってしまう、、、。

「西之門よしのや」は寛永14年(1637年)京都から移り住んだ初代藤井藤右衛門が創業、今年で385年です。明治期には味噌の製造も開始し、善光寺味噌も作っています。この味噌は食べていないのですが、長野は味噌の老舗が多いですからね、美味しそうです。どこかで見つけたら買ってみよう。蔵見学も出来るみたいですね。コロナが収まったら酒蔵ツアーをしたい!

こちらは言わずと知れた「八海山」と「にいだしぜんしゅ」です。これは地元、川越の酒屋さんマツザキ新宿店さんで購入しました。

八海山は新潟県南魚沼の蔵元で創業大正11年。と言うことは1922年創業、なんと今年で創業100年!メモリアルイヤーですね!ですが、日本酒の蔵元は古いですから、公式HPに大々的に記載もなく、まだまだですよ、的な感じなんですかね?100年たってもまだ若い!これからもっと飛躍するよってことかな、と勝手に蔵元の思いを妄想しております。老舗を調べていると、まだまだ若造がんばれ、って言われてる気がする!

次は「にいだしぜんしゅ」です。どこで区切られの?って名称ですが、仁井田本家の自然酒って事のようなので、読み方は「にいだ、しぜんしゅ」ですね。こちらも老舗!福島県郡山市1711年創業(正徳1年)、今年で311年です。HPには「いままで300年 これから300年」って書いてあります。良いですね〜。頑張らねば。

と、それはともかく、お味ですが、少し甘口で、まろやかで美味しいです!今まで甘口はちょっと苦手としていたのですが、結局無知だっただけなのかも、、、。美味しい〜!以前も福島のお酒、飲み比べましたが、美味しいですね。そしてたくさん蔵元がある。当分飽きないな。

オンラインショップには麹チョコとか発酵食品セットとかいろんなグッズも売っていて、心惹かれます!パッケージとかもおしゃれで企業努力を感じます。

CG制作風景

本日は制作風景をご紹介。3dsmaxを使用して制作しています。アニメやゲーム制作などでも使用されているソフトです。

こちらは江戸城本丸御殿です。将軍や役人たちが実務などを行ったところです。天守閣は太平の世では権力の象徴に過ぎず、大切だったのはこちらの本丸御殿です。将軍が出てきて、全国の大名が「はは〜」と頭を下げる大広間や、忠臣蔵の舞台の松の廊下もここですね。

江戸城に関する本や国立博物館にあった図面などを参考にしながら10年も前から作っているのですが、本丸御殿は広大だし、なかなか終わりません。できたと思ったら、自分でミスに気がついたり、別の資料を見ると違かったりと、苦戦中。

こちらも本丸御殿です。同じように見えますが、別の日です。複雑すぎてよく分からない。

こちらは江戸城天守閣の制作風景。モデリング(形状を制作)して、レンダリング(色をつける?的な感じ)しています。3代将軍家光が建てた天守閣。これが江戸城最後の天守閣です。武器倉庫として使われていたそうです。

NFTその後

NFTへの出品から2週間経ちました。NFTをマーケットプレイスへ出品しても自分で宣伝しないと知ってもらうことはできないので、出品したらTwitterとInstagramで告知しなければいけません。

このブログ以外SNSはやって来なかったので、これが意外と大変。毎日投稿して他の方の投稿を見てせっせとフォローしたり、いいねつけたりして、作品を見てもらわないといけません。初めは良かったのですが、1週間くらい経つとすでにSNS疲れ。

NFT界隈は結構商売っ気が強いし、POPな作品が多いので、なかなかその中に入っていくのは厳しいと実感しております。なんだか、売る事がメインになってしまって、それよりももっと大切なことを失いそうです。

良い作品ならいつか誰かが欲しいと思ってくれるだろうと気軽に気長に構えて行かないといけませんね。まだ2週間ですし。そして色々試行錯誤しながら自分達にあったNFTのやり方を見つけていきたいと思います。

日本橋通り 
道路の真ん中に屋台が並んでいました。車がないから大丈夫。

NFT始めました!その4〜OpenSeaへ出品〜

とうとう出品です。と、その前にガス代かかるのでイーサリアムを購入しないといけません。ガス代はブロックチェーンを使うときの手数料みたいなものらしいです。OpenSeaでは、初出品のときのみ必要だそうです。今、イーサリアムが安いので、安く済みそう。「ユニマ」では5000円弱だったので同じくらいでしょう。

こちらはビットフライヤーに日本円を入金してイーサリアムを購入するだけ。いくらかわからないのでちょっと多めにしておいた方が安心ですね。その後、メタマスクに送金して、これで準備万端。いよいよ出品手続きです。

上のバーに自分のアイコンが現れました!マイアカウントページに入れています!

アカウントページに入ると、アイコンの横のCreateをクリックしてNFTにする作品をアップして、作品名、HPアドレスと作品の説明を入力します。

画像をアップロードして、作品名、HPアドレス、作品の説明を入力します。

当然全て英語で入力するので、説明文とかは事前に翻訳してもらった文を入力しました。そのままコピペすると長くなるので、少し短くして何度か直して入力しました。こういう文も興味を持ってもらえる様にアピールするのはなかなか難しいですね。

細かい設定は取り敢えず無いので、最後にBlockchainをEtherumを選択し(Polygon等も選べます)Createを押すと、メタマスクが立ち上がるので署名してNFT作品ができました!

今回4作品出品するので、この作業を4回繰り返し。全てCreateしてから販売です。

マイページに作品が並ぶので、それをクリックすると、作品の詳細ページに行きます。右上にSELLの文字があるので、そこをクリックして、販売設定を始めます。まずは固定価格かオークションか選びます。本当はオークションが良かったのですが、最低落札価格が1EHT(現在1EHT=166595円です)に行かないと、オークションが終了せず、途中でやめるとガス代が発生する様なので、悩んだ結果、まずは固定価格から始めることにしました。あとは金額と期間を決めて出品するだけです!

右上の青いボタンを押します!
Fixed Priceが固定価格です

そしてやっと出品できました!!

と、「ユニマ」と「OpenSea」に出品しましたが、やはりそれなりに大変です。特に「OpenSea」の方がハードルは高いですが、初めに手続きをしてしまえば、次回からは作品をアップするだけなので1回だけ頑張ってしまいましょう!

今回は「江戸城/寛永度三代家光天守」「江戸日本橋通り」「吉原遊廓」「吉原引付座敷」のヴァリエーション、それぞれに4点づつです。初回のため#1や#aの作品ですので是非ご覧下さい。

NFT始めました!その1〜ユニマ〜

今年になってからNFTのことを知ったのですが、(情報遅すぎ!)色々最新情報を得るためにIT情報サイトやNFT関連のブログなど色々読んで勉強しました(まだよくわからないけど)。で、作品を作って出品する作家側として、NFTを始めた時の色々を綴って行きたいと思います。

アメリカのサイトOpenSea
世界最大のNFTマーケットプレイスです
仮想通貨での売買になります。
SuperRare
こちらもアメリカのサイトですが、出品には審査があって出品までのハードルが高く、アーティストの憧れです。
購入する人にとっては高品質が約束されています。

NFTって、まだ日本での認知度は低いですよね。超簡単に言うと、仮想通貨のようなブロックチャーン技術を使って、デジタルアート作品にロックをかけて唯一の作品にできる技術のことです。デジタル作品はコピーすることが簡単なので唯一の作品にすることが難しかったのですが、数年前からこの技術が使われ、絵画だけで無く、音楽や、文章、動画、ブログなんかもNFT作品として扱われていて、それを売買できるのです。

これには通常、仮想通貨を使用しているので、NFTを始めるには仮想通貨を持たなければならないのですが、いつも仮想通貨を利用していない者には、まずそこが壁です。

日本のマーケットプレイス「ユニマ」
日本円で取引できます。クレジット決算ができる気軽に利用できます
「アダム」GMOのマーケットプレイス
日本円で取引できます

とりあえず、全く分からないので、第3回 ブロックチェーンEXPO 2022年5月11日〜13日@東京ビッグサイトに行ってきました。久しぶりの展示会。こんなに混んでいるんだ〜。活気があって、なんかちょっと前向きになれますね。ほとんどのブースがあまり関係ないのですが、これも勉強と思って、いろいろ見て、何箇所か興味のあるブースでは説明してもらったりしました。メタバースのブースも面白かったですね。NFTの有名サイトは海外のサイトなので日本語で教えてもらえるのは助かりますね。

マーケットプレイスはあまり出典していなかったのですが「ユニマ」でお話を伺いました。日本企業ですし、仮想通貨なしで日本円やクレジットカード決済が可能なのは魅力的ですね。直接質問できるし、親切に対応して頂きました。「ユニマ」は「ユニキスガレージ」でNFTを作って自社サイトでNFTを頒布したり、マーケットプレイス「ユニマ」で個人の作家が作品を販売したりできます。まだ今年できた新しいマーケットプレイスです。

展示会に行った後、日本のマーケットプレイスにしようか、海外のサイトはどこが良いのか悩み、アポイントを取ったりなどもしたのですが、色々検討してみた結果、展示会で説明をしていただいた「ユニマ」と最大手のOpenSeaに出品することにしました。OpenSea はNFTといえば「OpenSea」というくらい代表的なサイトです。審査とかは無いようなので、手順にそって手続きを進めれば出品できます。

今回はまずは「ユニマ」での出品手続きです。

「ユニキスガレージ」から手順に沿って行けばいいようですが、展示会でお会いしたので「ユニマ」の方とリモートやメールでやり取りして、疑問点を質問したりしながら、手続きを進めました。大事な作品を販売するわけなので、分からないまま進めるのは怖いですよね。正直デジタルな世界は理解できないことが多いし、専門用語がわからないので、質問しながら出来るのは安心です。

「ユニキスガレージを利用する」から入ります。クリエイターは無料で利用できます。企業向けは有料です。

実際の手続き的には、メルアドとアカウントを決め、確認メールからパスワード登録画面に進むとすぐにマイページの管理ページができるので簡単です。

バナーやアイコンを作ってプロジェクトを作り、プロフィールや作品の説明も入れます。海外向けに翻訳をしてもらった英語も一緒に入力しました。プロジェクトの規約なんかも必要なので、こちらは「ユニマ」の方に叩き台を頂いて作成。

次に特定商取引法に基づく表記のページはユニマの方と交渉の結果、ビットファクトリー名義で出品できるようにして頂きました。次にNFTコレクションの設定などをしてやっと出品です。ここで「ガス代」がかかります。これは作品をNFT化するための手数料みたいなもので、どのサイトでも必要です。仮想通貨が変動するのと同じで「ガス代」は変動するようです。イーサリアムを選択したので、この時は5000円弱でした。これは作品が売れた時に金額から差し引かれます。ちなみに作品の売上の10%がユニマに支払われます。ちょっと高いかな、とも思いますが、OpenSeaなどで仮想通貨を使うと通貨を購入したりメタマスクに入れたり色々お金を動かすときに手数料が発生するので、まあ、面倒な手続きもないし、いいかな、って感じです。

仕事の合間にやっているので、文章にするとあっという間ですが、意外と時間が掛かります。もちろん肝心の作品を制作してもらわないとできません、、。

作品をいくらにしようか、何点アップしようか、オークションにするか固定価格にするか、ナドナド結構悩みました。この辺は作家の自由なのですが、なかなか難しいところです。これは商売的なセンスですね、、、。難しい。ちなみに同じ作品を複数出品することも可能です。しかし複数になると1点の価格は低くなります。市場原理ですね。さらにオークションで複数ってどうなのかな?とか結構悩み、今回は1点もので4作品、オークションにしました。

何だかんだで、NFTをやろうと思ってから準備に3ヶ月。やっと出品できました!とりあえず皆さんに見ていただけると嬉しいです!