1597年創業の老舗の日本酒『東光』

1597年創業の老舗の日本酒『東光』

慶長二年(1597年)創業の酒蔵、株式会社小嶋総本店。山形県米沢で安土桃山時代から続く老舗です。今年で創業428年ですから、老舗が多い酒蔵の中でも特に歴史がある酒蔵になります。歴史好きにとっては「安土桃山時代から続く」って言うだけで魅力的です。こちらの代表銘柄「東光」を頂きました。


3種類の「東光」を飲みました。まず純米吟醸原酒を飲んでみて、美味しかったので純米酒を購入。さらに季節限定品を見つけて購入。全部とても美味しかったのですが、それぞれ味が違います。原酒は純米吟醸なのでフワッとした甘みがあり、まろやかです。純米酒はキレがあって飲み口が良く、辛口が好きなのでいつの間にか飲んでしまいました。桜色の純米酒は春の季節限定商品で、辛口なのにまろやかで、純米酒と原酒の中間みたいな感じ。それぞれ大満足のお酒でした。
日本酒は多くの銘柄があるので、毎回違う銘柄を買って楽しんでいるのですが、「東光」のようにハマって同銘柄の違う種類を続けて買うのは久しぶりです。


とても有名なお酒ではありますが、近くのスーパーでも買えるのがまた良いところです。美味しいお酒を求めてデパートや専門店に行ったりネットで直接蔵元から購入するのも楽しいですが、今日飲みたいお酒を近くで買えるのも大事です。なるべくお手頃な価格で美味しい日本酒を探している私にとって重要な事。

お酒を選ぶ上で必ず外せないのは純米酒であることです。純米酒、純米吟醸、純米大吟醸から選びます。理由は、単純に美味しいから。実は数年前まで日本酒は苦手でした。というか米でできている酒は全て苦手でした。それは純米酒の美味しさを知らなかったからなんです。本当は若い頃に飲んだ日本酒がとても美味しかったのですが、それ以来美味しい日本酒に出会えなくて、日本酒は苦手、と長く思っていました。思い出すとその日本酒は富士山近くの地酒だったんです。丁寧に作られた日本酒だったんですね。でもなぜ美味しかったのか当時は分からなかったのでその後飲んだ日本酒のせいで苦手になってしまった様です。伝統的な酒造りが世界遺産に登録されましたが、昔から守られた製法で作られた日本酒は美味しいんですね。そしてできれば江戸時代(もちろんそれ以前も)からある老舗だと歴史好きとしてはさらに嬉しいです。ちなみに若い頃飲んだ「富士山近くのとても美味しい日本酒」は銘柄を調べても出てこないので無くなってしまったのかも知れません、、、。残念。もう一度飲みたい。

株式会社小嶋総本店公式HP :蔵の資料館もあります。行ってみたい!

関所や代官屋敷、老舗の酒蔵も楽しめる 木曽福島宿

関所や代官屋敷、老舗の酒蔵も楽しめる 木曽福島宿

木曽福島宿に行ってきました。念願の木曽路。中山道を旅してみました。
木曽福島宿は「上の段」と呼ばれる昔の宿場町を残した古い街並みと、福島関所跡、代官屋敷などが点在しています。
事前に調べたときに「上の段」と呼ばれる古い街並みはあまり広くはないのかも、と思って行ったのですが、想像以上に古い街並みが並んでいました。木曽川から少し坂を登ると「上の段」なのですが、坂を登って町が現れると異空間に来た感覚になります。昔の日本家屋は本当に趣があって美しい。路地や水車もどこを見ても日本を感じる。初めて来たのに帰ってきた感じがありました。

上の段に行くとまず高札場があります。幕府の規則など掲示しています。結構大きく、高く、見やすく掲示してありました。
上の段の町並みです。背景の山も美しい。
雨が降ってしまいました
路地も趣があります。奥にはお寺があります。

「上の段」から徒歩10分弱のところに福島関所跡があります。福島の関所は、東海道の箱根・新居、中山道の碓氷・福島の「四大関所」の一つで、江戸時代の防衛、治安維持の要でした。江戸時代の建造物は明治に取り壊されてしまいましたがその後昭和に発掘調査をして門などを復元しました。現在も発掘調査中です。

関所跡。一部発掘調査中。

隣にはかつての関所の建物を模した関所資料館があります。こちらも立派な建物で関所の雰囲気が分かります。資料館入口の係の方が関所の説明をしてくださり助かりました。

資料館。こちらには小道具が置いてあり、役人と旅人の扮装もできて、旅の記念に関所コントもできます!

この関所資料館の隣には高瀬資料館があります。高瀬家は藤原氏から続く名家で、大阪冬の陣のころ木曽に来て、福島宿の代官山村氏に仕えました。薬屋も営み、江戸時代には有名な薬「奇應丸」を売っていました。さらに島崎藤村の姉が嫁いだ家でもあり、藤村の小説「家」のモデルになった家です。小さいながらも充実した私設資料館があり、こちらにお住まいの高瀬家の方が案内してくれました。資料を頑張って読まなくてもその場で頭に入ってくるのでガイドしてもらえると非常に良いですね。

入り口は鳥居の形で蔵になっています。
裏を鉄道が走っていますが、元は高瀬家の庭だったそうです。
江戸時代に重宝された薬      

関所跡と高瀬資料館から目の前を流れる木曽川を渡って数分で山村代官屋敷があります。13代に渡って福島宿の代官を務めた山村氏の屋敷ですが、明治に大部分が取り壊され、現在はほとんどが小学校になっているそうです。現在は屋敷の一部と庭園が残っています。

行った時は庭園の整備中でした。門から玄関までの道が素敵です。

代官屋敷の前を木曽川沿いに散策すると、崖家造りの家が見えてきます。崖に沿うように家がびっしりと建っていて、ジブリの世界のようだと今注目されています。

崖に建っている家々。昭和の建物でしょうか。

さらに木曽川を散策すると、お目当ての酒蔵「中善酒造店」があります。江戸時代から続く老舗の酒造で試飲が出来ます!さぞや古い店なんだろうと思いきや、中に入るとおしゃれなBARになっていました。近かったら通ってるわ〜。とりあえず3種類飲み比べセットを試して、悩んで「純米吟醸風越青嵐」を買ってきました!「中乗りさん」も美味しかったので今度ネットで買おうと思います。美味しい!

もちろん販売もしています!色々な種類のお酒とおつまみ、グッズもありました!

「中善酒造店」をUターンしてこの日の宿、老舗旅館「木曽路の宿いわや」に戻るのですが、旅館の斜め前に「七笑酒造」があります。中善酒造店にオススメされたので、こちらでも試飲をして定番の「七笑」を買って宿に帰りました。v(^^)v

明治からある老舗です。建物もいい感じ!中はシックでカッコ良かったです!

この日の宿は創業350余年の老舗旅館「木曽路の宿いわや」。福島宿の真ん中に位置し、観光にとても便利です。木曽川沿いで景観もよく素敵な宿です。何よりも女将さんがとても素敵な方で台風の影響で日程変更を2回もしたのに嫌な顔(声)ひとつせず、とても優しく対応していただきました。老舗が老舗である所以なんだろうな、と感じ入りました。今回は普通のお部屋に宿泊しましたが、次回は宮様が泊まった部屋に泊まりたい!ご飯もとても美味しかったし温泉も気持ちよかった!

福島宿は名所が点在していて、紹介できなかった名所や近くに景勝地も多くありますが、時間が無くなってしまいました。本当は美しい渓谷なども見たかったのですが次回の楽しみにします。

老舗旅館「木曽路の宿いわや」公式HP
「中善酒造店」公式HP

「七笑酒造」公式HP
木曽福島宿 長野県公式観光サイト

江戸の日本酒双六『新撰銘酒寿語禄』に載っている老舗は残っているのか探してみた

江戸の日本酒双六『新撰銘酒寿語禄』に載っている老舗は残っているのか探してみた

I tried to find out if the long-established sake breweries listed in the Edo-period sake sugoroku “Shinsen Meishu Jugoro” still exist.

ざっと75個もの酒樽が並んだこちらの絵は江戸時代末の江戸で愛された銘酒双六です。日本酒老舗探しには格好の資料!と言うことで調べてみました!

双六なので、右下の樽が「振り出し」。中央の、「一御酒百駄」が「上がり」です。江戸時代の双六は、どうやって遊ぶの?ほんとにこれで遊んでたの?って思いますが、とりあえず、デザインとしてこの双六の形態が好まれたことは確かなようですね。

新撰銘酒寿語禄
江戸時代末期 作・梅素亭玄魚
縦71.0㎝×横75.0㎝

右端の提灯に「下り酒問屋」左の提灯には「地回り酒問屋」と書いてあります。下り酒は、関西地方から船で下って江戸に入る酒地回り酒は江戸近郊の陸路で江戸に入る酒の事です。上に松飾りがあるので、正月に酒問屋が宣伝用に配ったのかもしれません。

この75樽の中から、現在も残っている酒蔵はどれくらいあるのかな〜と調べてみました。双六なのでどうやらこの樽のは酒の名前ではないのかも?というものもあるし江戸の文字は読めないし、苦戦しました。ネットでの検索なので定かではありませんが、22銘柄、見つけました。

一番上右の「正宗」と「江戸一」は1625年創業の桜正宗の銘柄です。「正宗」は清酒の代名詞でした。左から3列目の「旗頭」は文政元年1818年創業の黄金色酒造と思われますが、こちらは焼酎なんですね。焼酎も美味しい。その隣「龍神」は群馬県の龍神酒造と思われますが、蔵元の詳しいことが分からなかったのですが、お酒は美味しそうです〜。

上から2段目右から3列目の「寿海」は沢の鶴で1840年頃から作り続けている銘柄だと思われます。『♪さわ〜あの〜つ〜る〜』のCMでお馴染みですが老舗だったんですね。その隣の「日本橋」(橋が絵になってます)は1805年創業の横田酒造。埼玉県です。「日本橋」の銘柄は創業者が日本橋の酒問屋で働いていたところから付けられました。左から4番目「白鹿」は寛文2年1662年創業辰馬本家酒造です。江戸時代の看板に「宜春苑 長生自得千年寿 白鹿」と書かれていたそうですが、ここにもそのままのコピーが書かれています。

上から3段目左から4列目の「福寿1751年創業の神戸酒心館で13代にわたりこの銘柄を作り続けています。すごい!同じく3段目の右から2番目「高砂」は1830年創業の富士高砂酒造と思われます。

4段目、一番左「岸の」は1789年創業の井上酒造と思われます。左から2列目は「剣菱」ですね。このマークは目立ちます。企業マークの重要性を感じます。現在も現役バリバリですね。その剣菱の一つ飛ばして右は「相生」は岩手県の1829年創業、わしの尾酒造。

5段目中央、上がりの下の「白雪」は天文19年1550年創業の小西酒造です。清酒発祥の地、伊丹にあり、現存する最古の清酒銘柄です!隣の「丹頂」は沢の鶴にこの銘柄のお酒があるので、沢の鶴でしょうか。その隣「」は寛保3年1743年創業のおなじみ、白鶴です。さらにお隣、右から2番目「鶴齢」(鶴が絵です)は享保2年1717年創業の青木酒造。コメどころ新潟県魚沼です。

6段目右から2列目は寛文5年1665年創業の盛田だと思われます。銘柄は読めませんでした、、、。

7段目一番左「雲龍」は天保10年創業の山星酒造と思われますがこの銘柄はもう作られていないかも、、、。「末廣」は嘉永3年1850年創業の末廣酒造。福島のお酒の飲み比べの時にも紹介しました!

8段目、一番下の段の左端「志ら梅」は岩手県の元禄時代創業の志ら梅酒造と思われますが、詳しいことは分かりませんでした。中央の「力士」は寛延元年創業の釜屋。埼玉県の蔵元で、現在でも「力士」の銘柄は販売してます。その隣「万上」はあのマンジョウ本みりんの万上です。文化11年には販売され大人気になりました。みりんは発売当時は甘いお酒として飲まれていましたが、江戸中期から料理に使われるようになりました。1925年に野田醤油(現在のキッコーマン)と合併され、現在でもマンジョウ本みりんは製造販売されています。

他にも現存する蔵元があるかもしれませんね。あと、読み間違いとか、同じ銘柄で蔵元が違う、とかあったらごめんなさい。そして、江戸の人は本当、酒好きですね〜。とりあえず、あとは味見だけ!どこから試そうか迷います!!

1532年創業の老舗酒造の「北国街道」

1532年創業の老舗酒造の「北国街道」

Hokkoku Kaido, a long-established sake brewery founded in 1532

ずっと気になっていた老舗の日本酒を取り寄せました!!

今回は滋賀県にある山路酒造の「北国街道」です。天文元年(1532年)創業、490年守り続けられている味です。なんと織田信長が生まれる2年前!もしかして信長も飲んだのかも、、、!日本の酒蔵の中でも4番目の古さです。

純米酒「北国街道」と「桑酒」、「奈良漬」を購入しました!大量生産はされていないようで、関東ではほぼ販売されていません。ほんと、お取り寄せできる時代、ありがたいです。

さらりとした清らかさが自慢の辛口の清酒です」とパンフレットに書いてありますが、早速頂きます。う〜ん、サッパリとして、軽口で美味しいです!日本酒を飲んだ後に残る独特の甘味みたいなのが無くて、もう一口、もう一口と進んでしまいます。北国街道(北陸と京を結ぶ街道)で作られ、こうやって、旅人の喉を潤してきたんですね。一升瓶で買わなかったのをすぐに後悔してしまいました、、、。そんなに酒豪ではないのですが、息子と二人、もうすぐ無くなりそうです、、、。

桑酒」は米と米麹と桑の葉を原料に、伝統のみりん製法で作られています。こちらも創業当時から作られている甘いお酒です。梅酒に近いのですが、梅酒は砂糖を大量に入れますが、こちらは砂糖は入っていないのにとても甘くて、さらに米の味がするので、ちょっと和菓子の風味に近く美味しいです。ロックやカクテルにしても美味しいそうです。とりあえずストレートで、その後ソーダ割りにしましたが、私はストレートが良かったな。モヒートがおすすめだそうなので、ミントを買ってきて息子に作らせて試したい!(カクテルは息子担当)こちらの桑酒、島崎藤村も愛飲して、東京から取り寄せていたそうです!

お酒に加えて、HPを見てどうしても奈良漬が食べたくなり、こちらも一緒に購入しました。関東ではあまり奈良漬は食べないので、久しぶりです。しっかり酒の味が残っているのでお酒を飲めない人は苦手かも。私はもちろん、酒のつまみにもご飯のお供にも美味しく頂きました!酒粕がたくさんついていたので、今、きゅうりを漬けてみています。うまく浸かるかなあ?

老舗を紹介していると時々、自分の生家が老舗って羨ましいな〜と思ってしまいます。老舗になるには確かな技術と現状に甘んじない向上心と大変な努力があると思います。親の後を継ぐことへの反抗心が生まれる時期もあるでしょうし、生半可な気持ちでは続けられないくらいの歴史の重みだと思いますが、その伝統を受け継げるのは誇りでしょうし、確実に信頼できる伝統があるっていうのは本当に貴重なことだと思います。あと10年で500年の歴史を迎えるなんて、ほんと素敵です。

山路酒造公式HP https://www.hokkokukaidou.com