第二弾Kindle出版「浮世風呂」出版しました

やっと第二弾のKindle電子書籍「浮世風呂」出版いたしました。

前回から半年掛かってしまいましたが、今回は江戸時代後期のお風呂屋さん「湯屋」のCGに詳しい解説を添えております。ということでこちらの解説を書き、編集をするのに時間が掛かりました。第一弾の「江戸城」はCGを写真集のように見て頂ければ良いのではないかと思い、文章は極力減らしたのですが、やはり、作品を楽しんでいただくためにも解説は必要、という事で、今回は頑張りました。

日本人は風呂、銭湯、温泉が大好きです。そのルーツ、江戸時代後期の銭湯を精密に製作した3DCGと解説で、当時の湯屋の様子が分かる1冊になっています。江戸の湯屋は単に体を清潔に保つためだけではなく、人々の交流の場、癒しの場で、大切な江戸文化の一つでした。また、歴史CG作家 中村宣夫は25年以上、江戸の町を作り続けていますが、その原点は湯屋です。式亭三馬の「浮世風呂」の世界を再現したCGが初めての作品です。CG作品が江戸の町へと広がる始まりの作品をご覧ください。

目次

銭湯だけでなく、江戸時代の内風呂や将軍の風呂、遊郭の風呂まで掲載しております。是非ご覧ください。

編集後記・・・半年ぶりの出版なので、電子書籍化するのも若干忘れており、前回出版した時の自分で書いたブログのページを見て思い出しながら作りました。原稿をjpgにするまでは良いんですよね。いつもやっている作業なので。Kindle Comic Creatorになった途端、忘れているんです。若干バタつきつつも出来たのでAmazonにアップして販売したら、早速2つミスに気がつきました、、、。一つは対象年齢の表示が間違えていた事、こちらはKindle direct publishingの管理ページで簡単に直せます。ただ再認証してもらわないといけないので若干時間が掛かります。一度アップするとAmazonの許可が必要になってくるので、アップする前によく確認しないといけないですね、、、。もう一つのミスは、スマホで見ると縦横の回転をしないのでとても見にくい、、、。こちらは大問題です。私のスマホのせいかと思ったら、どうもそうじゃないらしい、、、。Kindle Comic Creatorで作る際の設定で、横向きに固定していたせいだと思うので、作り直しまして、再度データをアップし直し、認証もすぐ来て無事(?)販売されました。

読み本

最近、江戸の本を読んでおります。当時の本はもちろん持っていないし、もし持っていても、昔の仮名遣いは読めないので、再出版された本ですが、言葉はそのままなので、半分理解できていないところもあって読むのに時間もかかりますが、結構、わかります。学生の時に習った古文よりも江戸の言葉の方が現代語に近いですね。さらに現代語訳が併記されている本だとかなり楽です。ちなみに漢文で書かれている作品は完全にお手上げです。学生時代にしっかりと漢文の勉強をしておけば良かった、、、。でも漢文で書かれた本は完璧に現代語訳されているものがほとんどだと思います。

内容的には、ライトノベル的な感覚で読めます。ただ、江戸の人との感性の違いや知識、流行も違うので意味が分からない事も多々ありますが、200年以上前の人も同じ様なことを言って、同じ様なことで笑って怒っていたんだな、と思うと、江戸を身近に感じます。

まだ数冊しかトライしていませんが、初心者に楽しく読めたのは妖怪の話です。絵も面白いし、妖怪とかお化けとかは時代を超えて人気ですね。

中村が初めて作ったCGは式亭三馬(安永5年1776年〜文政5年1822年)の『浮世風呂』(文化6年1809年に前編が出版)からインスパイアされた作品だったので、『浮世風呂』を読みました。

溢れそうな本棚。図書館みたいな本棚に憧れますが、、、。
中央の右の黒い本が式亭三馬の浮世風呂と浮世床。
昭和5年出版の本です。最近の出版じゃあ無いですね、、。
でも句読点や改行があるので読み易い。

こちらのハードカバーは昭和初期に出版されたのですが、句読点もあり、改行してくれているので読みやすいです。現代語訳はないのですが、本文の上に注釈があるので大体理解できます。それでも、所々意味不明ですが、英語の本を読む時も、分からないところは飛ばしていいから、量を読め、って聞いたことがあるので、あまり気にせず読むことに。

賑やかな湯屋の様子を描いた挿絵です。男湯のはずなのに中央に女の人がいますね。
混浴禁止だったはずですが、江戸以外はほとんど混浴だった様で、
子供をあやすお母さんが脱衣所にいても周囲の人は誰も意に介さず。
話の中でもお父さんやご主人を呼びに男湯に女の人が平気で入ってきます。
ちょっとびっくり。今では考えられない。初めは私の理解力不足かと思いました、、、。

『浮世風呂』は江戸の湯屋(お風呂屋さん)でのごく日常の出来事を会話形式で短編の話にしていて、江戸の人たちの生活が垣間見れる作品です。どこの家に子供が産まれた、とか、子供連れのお父さんが熱い湯を嫌がる子供をあやしながら一緒に湯に浸かっている様子、とか、女湯では、化粧の濃いのは良くない、薄化粧の方がいいよね、なんて会話していて、今と変わらないよな〜ってしみじみ思います。お風呂で起こる出来事はちょっとした喧嘩や湯当たりで倒れちゃう、といったほのぼのとしたエピソードばかりです。江戸時代は現代と違う不条理もあったと思いますが、のんびりした時間を過ごしていて憧れます。

二階建ての湯屋の構造が分かるCG。左側が男湯、右が女湯。
男湯からのみ2階へ上がれました。2階は庶民の社交の場。

温泉でなく、スーパー銭湯でもなく、普通の銭湯に行ったのはいつでしょう、、、。もう少しコロナが収まったら浅草あたりの昔ながらの銭湯に行きたいものです。