関所や代官屋敷、老舗の酒蔵も楽しめる 木曽福島宿

木曽福島宿に行ってきました。念願の木曽路。中山道を旅してみました。
木曽福島宿は「上の段」と呼ばれる昔の宿場町を残した古い街並みと、福島関所跡、代官屋敷などが点在しています。
事前に調べたときに「上の段」と呼ばれる古い街並みはあまり広くはないのかも、と思って行ったのですが、想像以上に古い街並みが並んでいました。木曽川から少し坂を登ると「上の段」なのですが、坂を登って町が現れると異空間に来た感覚になります。昔の日本家屋は本当に趣があって美しい。路地や水車もどこを見ても日本を感じる。初めて来たのに帰ってきた感じがありました。

上の段に行くとまず高札場があります。幕府の規則など掲示しています。結構大きく、高く、見やすく掲示してありました。
上の段の町並みです。背景の山も美しい。
雨が降ってしまいました
路地も趣があります。奥にはお寺があります。

「上の段」から徒歩10分弱のところに福島関所跡があります。福島の関所は、東海道の箱根・新居、中山道の碓氷・福島の「四大関所」の一つで、江戸時代の防衛、治安維持の要でした。江戸時代の建造物は明治に取り壊されてしまいましたがその後昭和に発掘調査をして門などを復元しました。現在も発掘調査中です。

関所跡。一部発掘調査中。

隣にはかつての関所の建物を模した関所資料館があります。こちらも立派な建物で関所の雰囲気が分かります。資料館入口の係の方が関所の説明をしてくださり助かりました。

資料館。こちらには小道具が置いてあり、役人と旅人の扮装もできて、旅の記念に関所コントもできます!

この関所資料館の隣には高瀬資料館があります。高瀬家は藤原氏から続く名家で、大阪冬の陣のころ木曽に来て、福島宿の代官山村氏に仕えました。薬屋も営み、江戸時代には有名な薬「奇應丸」を売っていました。さらに島崎藤村の姉が嫁いだ家でもあり、藤村の小説「家」のモデルになった家です。小さいながらも充実した私設資料館があり、こちらにお住まいの高瀬家の方が案内してくれました。資料を頑張って読まなくてもその場で頭に入ってくるのでガイドしてもらえると非常に良いですね。

入り口は鳥居の形で蔵になっています。
裏を鉄道が走っていますが、元は高瀬家の庭だったそうです。
江戸時代に重宝された薬      

関所跡と高瀬資料館から目の前を流れる木曽川を渡って数分で山村代官屋敷があります。13代に渡って福島宿の代官を務めた山村氏の屋敷ですが、明治に大部分が取り壊され、現在はほとんどが小学校になっているそうです。現在は屋敷の一部と庭園が残っています。

行った時は庭園の整備中でした。門から玄関までの道が素敵です。

代官屋敷の前を木曽川沿いに散策すると、崖家造りの家が見えてきます。崖に沿うように家がびっしりと建っていて、ジブリの世界のようだと今注目されています。

崖に建っている家々。昭和の建物でしょうか。

さらに木曽川を散策すると、お目当ての酒蔵「中善酒造店」があります。江戸時代から続く老舗の酒造で試飲が出来ます!さぞや古い店なんだろうと思いきや、中に入るとおしゃれなBARになっていました。近かったら通ってるわ〜。とりあえず3種類飲み比べセットを試して、悩んで「純米吟醸風越青嵐」を買ってきました!「中乗りさん」も美味しかったので今度ネットで買おうと思います。美味しい!

もちろん販売もしています!色々な種類のお酒とおつまみ、グッズもありました!

「中善酒造店」をUターンしてこの日の宿、老舗旅館「木曽路の宿いわや」に戻るのですが、旅館の斜め前に「七笑酒造」があります。中善酒造店にオススメされたので、こちらでも試飲をして定番の「七笑」を買って宿に帰りました。v(^^)v

明治からある老舗です。建物もいい感じ!中はシックでカッコ良かったです!

この日の宿は創業350余年の老舗旅館「木曽路の宿いわや」。福島宿の真ん中に位置し、観光にとても便利です。木曽川沿いで景観もよく素敵な宿です。何よりも女将さんがとても素敵な方で台風の影響で日程変更を2回もしたのに嫌な顔(声)ひとつせず、とても優しく対応していただきました。老舗が老舗である所以なんだろうな、と感じ入りました。今回は普通のお部屋に宿泊しましたが、次回は宮様が泊まった部屋に泊まりたい!ご飯もとても美味しかったし温泉も気持ちよかった!

福島宿は名所が点在していて、紹介できなかった名所や近くに景勝地も多くありますが、時間が無くなってしまいました。本当は美しい渓谷なども見たかったのですが次回の楽しみにします。

老舗旅館「木曽路の宿いわや」公式HP
「中善酒造店」公式HP

「七笑酒造」公式HP
木曽福島宿 長野県公式観光サイト