【モニターツアー】江戸東京ツアーに参加 其の二・皇居〜深川江戸資料館

江戸・東京の魅力を活用した観光周遊モニターツアー」に参加してきました!東京都の令和6年度事業として企画されたツアーで、江戸から続く東京の歴史文化を東京の魅力の一つとして観光資源に活用するためのモニターツアーです。こちらは事業者向けツアーです。

大手門を入って三の丸尚蔵館の前を通っていくと同心番所があります


本日は「江戸文化和体験!タイムトラベラーと巡る江戸城と下町コース」です。こちらは皇居東御苑と深川を周るツアーでガイド=タイムトラベラーの方が説明をして下さいます。

百人番所


皇居はいつ行っても広〜くて綺麗ですね。観光客の方もたくさんいました。
江戸城大名登城コース」で大手門から入って天守台までのコースで巡ります。「江戸東京ガイドの会」の方が案内して下さいました。皇居には石垣と一部の櫓と天守台しか残っていないのでガイドの方がいないと、江戸城跡だということは分からないかもしれません。

富士見櫓


この大名登城コースは去年江戸時空で制作したVR動画と同じコースでした。是非動画でご覧いただき、実際に皇居に行き、ああ〜ここなんだ〜と見て欲しいです。

江戸時空江戸城御殿 YOUTUBE :御殿内部を精密に再現しています!VR動画でご覧ください。

天守台。近くに行くと大きさを実感します。

御殿の跡は広場になっていますが、そこでARアプリ「よみがえる江戸城天守」を使用すると天守台に合わせて天守が出現します!それをバックに記念撮影も!

こんな感じでスマホで江戸城天守が出現!
こちらのCGは中村の作品ではありません

ガイドツアーは修学旅行以来数十年ぶりなのですが、現在はガイドの方がマイクで話し、イヤホンで聴くのでとても聴きやすかったです。特に皇居のような広い屋外だと、説明を聴きたくても話が聞き取りづらく、結局分からなかったなんで事が多々ありましたが、他のツアーの方とチャンネルも違うので話が混ざることもなく、ガイドの良さが発揮されました!これは良い!!

天守台の上から見た東京

江戸東京ガイドの会公式HP:東京を江戸文化を交えてガイドしてくれます。皇居だけでなく、東京駅〜丸の内、神楽坂、品川宿、深川、日本橋〜人形町など。日本語、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、中国語に対応可。

寛永時代 長谷川越後守が寄贈した擬宝珠。こういう発見はガイドさんがいないとなかなか難しい!

皇居の後はバスで深川に移動です。「漫画家学会」の方たちが紙芝居とお芝居を混ぜて江戸の文化を楽しく紹介してくれます。駄菓子をもらって、懐かしい紙芝居体験です。クイズを交えて江戸文化を紹介してくれます。江戸というか昭和レトロ?私にとっての紙芝居は、図書館で借りてきて子供達に読み聞かせた思い出です。一話読むと結構疲れる!でも子供は大喜びですね。プロのパフォーマンス付きだともっと盛り上がります!

漫画家学会公式HP:国内外で活躍している方々です!親しみやすい絵と紙芝居師さんのパフォーマンスで盛り上がります!子供から大人まで楽しめる、新しいアプローチの紙芝居。デジタル紙芝居もあるそうです!

その後は深川江戸資料館に移動し、こちらでもガイドの方が説明をして下さいました。今回3回目なのですが、ボランティアガイドの方が細かいところまで説明してくださるので勉強になりました。

深川の町を再現。コンパクトですが、凄いです!
裏長屋。1件づつ住人の職業が違います

江戸の文化を知りたい人にはイチオシです!!この資料館を参考にCG制作しています!1件1件そこに住んでいた人をきちんと設定して、それに合わせた生活道具まで再現しています。江戸っ子が今にも帰ってきそう。

表通り。大店が並びます
内部も細かいところまで再現しています
裏長屋の井戸。小さいお稲荷さんまであります。
八百屋さん
長屋の内部。ここは三味線や小唄の師匠でしょうか。タンスがあるのでちょっと裕福。

江戸時空 長屋編 YOUTUBE:裏長屋を精密に再現しています!VR動画でご覧ください。深川江戸資料館もたくさん参考にさせて頂きました!

江戸時空 日本橋編 YOUTUBE:日本橋を精密に再現しています!VR動画でご覧ください。

深川江戸資料館公式HP:江戸の庶民の文化を知るにはここが一押しです!江戸の町並みで伝統芸能のイベントもやってます。次回はイベントに合わせて行きたいです。

次にバスで移動して深川不動尊護摩祈祷を体験しました!深川不動尊は初めてです。まさか最後に護摩祈祷もしてもらえると思っていなかったのでラッキ〜!深川不動尊の護摩祈祷は大太鼓が4基もあり、法螺貝も加わって壮大な音楽のようでした。大迫力で、太鼓の音が厄を吹き飛ばしてくれそうです。私物もお祓いしてもらえるというのでお願いしました。

参道には美味しそうなお店も!!
祈祷中、撮影禁止のため、詳しくはHPをご覧ください

深川不動尊公式HP : 大本山成田山新勝寺の東京別院です。門前仲町の駅を出ると参道です。毎日護摩祈祷が行われています。そのほか修行体験なんかもあるみたいです!写仏とかやってみたい、、、。

東京出身なので東京観光は小学校の社会科見学以来でしたが、一度ちゃんと東京観光してみたいな、と思っていたので、2日間東京でいつもと違った体験ができて楽しかったです。護摩祈祷もあり、心洗われてツアー終了しました。

遊郭について〜その6〜岡場所

吉原遊廓は政府公認の遊郭でした。しかし吉原以外の政府非公認の遊里(売春街)も多数存在していました。風紀が乱れることから幕府が吉原1箇所に集めて取り締まろうとしたようですが、実際には幕府の取り締まりは緩く、各所に「岡場所」と言われる遊里が存在していました。この「岡」は非公認という意味で、「岡っ引き」の岡も同様で非公認だったそうです。

ちょっと話は外れますが、普段から庶民に対する幕府の取り締まりは緩かったようで、幕府から何か法度が出ても「三日ぐらい守っていればいい」なんて言う、「三日法度」なんて言葉がありました。

吉原について〜その5〜吉原のしきたり」で詳しく説明していますが、吉原は遊女に階級があり、しきたりも多く、何よりも高級なので庶民はなかなか通えない場所でした。そうなると、街中にある岡場所が繁盛します。一晩を四つに区切るなどして多くの客を取っていたようです。枕代は五十文や百文で、現代だと数千円といったところでしょうか。吉原だと数十万は掛かりますから、庶民でもかなり気楽に通えた場所なのでしょう。

最盛期には200ヶ所、数千の遊女がいました。深川と、品川、新宿、板橋、千住の四宿が代表的ですが、四宿は江戸市外なので、江戸市中では深川が一番繁盛し、吉原のライバル的な存在でした。深川には10ヶ所点在して岡場所があり、宴会も開かれ、深川芸者(辰巳芸者)が有名になりました。(深川芸者については吉原芸者VS柳橋辰己芸者→深川芸者 をご覧ください。)

「深川樓」鈴木春重 江戸時代・18世紀 中判 錦絵
二人が遊女なのかちょっと分かりませんが深川の宴会に出向く美女。
宴会をしている男が障子の穴から覗いているのが、
この後の展開を暗示しているようです。
右の女性だけ草履を履いているのは何故でしょう??日本人だよね〜。
と思ったら、吉原でも花魁は室内用の草履を履いたそうです。
スリッパみたいな感じですね。ファッション的な意味でしょうか。

その他に、寺社地内は町奉行の取り締まり外になるので大きな寺社の門前水茶屋には遊女がいました。バチ当たりだな〜、と思いますが、寺と神社が同じ敷地にあるし、さらに門前に水茶屋があって、江戸の人って、、、。幕末に日本を訪れた外国人が日本は性に奔放だ、と言っていましたが、性がタブー視されるようになったのは明治以降にキリスト教的(西洋的)な考えが普及してからなので、本当、艶っぽい話題には事欠きません。

『実見録画』より「長家女郎に船饅頭」長谷川深造 幕末期 
長家女郎は下級の遊女のこと。岡場所は長屋風の作り。
昔の時代劇にあるように、「お兄さんちょっと寄って行きなさいよ」と声をかけていました。
船饅頭は船で客を取る遊女。
この絵では一つの船にたくさん遊女を乗せて、客が待っている船に出向く時の様子。
遊女の船に客を呼ぶこともある。
川と水路が張り巡らされた江戸で船は重要な乗り物ですが、こんな所でも活躍。

寛政年間には53ヶ所、天保年間には28ヶ所の岡場所がありましたが、寛政と天保の改革で厳しく取締りがあり、遊女は吉原に引き渡されて市内の岡場所はなくなりました。

岡場所以外に、街角で立って客を呼ぶ「夜鷹」や船に客を呼ぶ「船饅頭」、尼(比丘尼)の格好をした「比丘尼」(そのままの呼び名ですが、、、)などの私娼も多くいました。