東京北区王子にある飛鳥山は三代将軍吉宗が桜を植えたのをきっかけに桜の名所になりました。ここに植えられたソメイヨシノは、飛鳥山からも程近い、染井で誕生しました。桜の季節には大勢の人々で賑わい、お酒に弁当に団子に、歌ったり踊ったり、仲間で、家族で楽しい時を過ごしました。
そんな様子がわかる歌川広重の浮世絵です。踊っている人が見えますね。宴もたけなわになると上半身脱ぐのが江戸の人なのでしょうか??楽しそうですね。宴会の様子を覗き見てみたいです。
また、鍬形蕙斎(北尾政美)の「飛鳥山図」を見ると全く違う飛鳥山です。遠景から眺めると自然豊かで静謐な、まさに「山」だったんですね。今は道路と線路に囲まれて、山の雰囲気はありませんが、急な坂になっているのは山だった地形そのままなのでしょうか。広重の絵にも描かれていますが、松もたくさん植えられていたんですね。おめでたい感じ?
実は私、この近くで子供時代過ごしていまして、この辺りは地元、愛着があります。子供の頃にお弁当を持って花見に行って、両親は花見酒を楽しんでいるので、姉とSLのある広場に行って大きい滑り台で遊んだりしたのを思い出します。
こちらの写真は2019年、数年ぶりにJR駒込駅から、母校に寄って、古河庭園、平塚神社を通って王子の飛鳥山まで散策した時の写真です。平塚亭でおにぎりとかお団子とか買って、飛鳥山でお花見しました。
平塚亭は、ドラマのロケ地になって最近有名ですが、私にとってはフツーに子供の頃からあるお団子屋さんで、ここ近年の人気ぶりにビックリです。混んでいて、並んで購入しました!確かに平塚神社の鳥居の横に小さいお店があってレトロな雰囲気がいいかも。美味しいし。ちなみに平塚神社も私の遊び場でした。小学校の写生大会も平塚神社の本殿描いて賞をもらったな〜、なんて色々思い出します。
花見に話を戻しますが、コロナ前はとても大勢の人で賑わい、座る場所を確保するのも大変でした!いつの時代も楽しみ方は同じなんですね。公園も綺麗に整備されて、「渋沢史料館」(渋沢栄一の資料館)も公園内にできていてびっくりしました。昔は飛鳥山公園の隣に渋沢邸があったと記憶していますが、現在は公園の一部になっているんですね。私は、渋沢邸が王子にあるので、ずっと、渋沢栄一は王子の人だと思っていました、、、。
祖母が生前、話していましたが、昔(多分、戦前)は、今の飛鳥山公園だけではなく、本郷通りまで桜が植っていて美しく、花見の人が大勢行列をなしていてもっと賑やかだったそうです。子供の頃に聞いた話なので、あやふやではありますが、ずっと桜の並木道だったら、さぞかし美しかったんだろうな〜と、想像するとワクワクします。